知床五湖

　知床五湖へのツアー、海岸沿いの穏やかなコースを行く。

　宇登呂の町を出発、峠と同じくゲートのところでスキーをはき、歩き始める。分岐を左にとり、右手に雪の知床連山をながめながら、ゆるやかな上り下りのある道を行く。左手、時期がよければ流氷原の水平線に、幻氷（流氷の蜃気楼）が浮かんで見える。

　やがて長い下りを一気に下ると、岩尾別である。岩尾別にはＹＨがあるが冬は休業。右手の山の中には温泉ホテル、その名も「ホテル地の涯」があって露天風呂もあるが、やはり休業中。夏はここが羅臼岳の登山口になる。

　更に進むと、広々とした台地の上に出る。何かとニュースにもなった「知床百平方メートル運動」の舞台の昔の開拓地跡である。ここをつききると、まもなく知床五湖に到着する。夏は人で一杯だが、さすがに今はひっそりとしている。休憩所でおにぎりの昼食にする。

　五湖は、夏は深い笹ヤブに囲まれているが、今はヤブも湖もすっかり雪の下、ＸＣならばどこへでも思いのままに駆け回ることができる。このあたりの海岸は断崖になっているが、その崖の上に出て、小丘を滑ったりして遊ぶ。断崖の下は流氷。断崖の上を悠然と飛ぶオオワシやオジロワシが見られるかもしれない。

　天気に恵まれると、羅臼から硫黄に続く山々がきれいに見渡せる。帰りも、のんびり楽しく滑ってゆく。宇登呂の近くまで来る頃には、流氷の間に夕日が映える光景が見られるだろう。

装備：ＸＣライトツーリング

踏査時期：３月上旬

所要：往復約７時間

注意：休日には、スノーモービルがよく通る。

　　　五湖から更に進むとカムイワッカの滝。テントをかついで１泊必要。天然の露天風呂に入れる。